hinako

なんでもあり

共有

私たちは、今、楽しさを共有することが出来る。

笑いあっている。幸せを感じている。

だけど、私は彼に辛さや悲しさを共有することはできない。

だって、人生で最も辛く悲しかったあの時、彼は私のそばにいなかった。

私が彼を想って泣いたあの1年の間、彼は他の子と楽しんでいた。

彼が、いくら辛い思いをしてその子と別れたのだとしても、

私の辛さを理解することは出来ない。

私と付き合っている限り、私の気持ちを理解することは出来ない。

私は、人生最大の悲劇を胸に、今後どんなことも立ち向かうことが出来る気がする。

その時、彼は必要ない。

できれば、私が立ち直る時間の間、一秒たりとも近づかないでほしい。

私が回復するまで、私に触れないでほしい。

私が立ち直る糧となるのは、あなたと別れたときの感情だから。